一般社団法人西之表市まちづくり公社は、平成27年4月1日に設立されました。
 当時の市政の窓5月号には、「活力と魅力あふれるまちづくりを目的とし、4月1日に「一般社団法人西之表市社団法人まちづくり公社」を設立、業務を開始しています。」とあります。

 そしてまた、「これまで市役所職員や臨時職員が行ってきた業務の一部分を引き受け、定型業務や類似業務を整理・一元化することで効率化やコストの見直しを行い、行政組織の活性化と資源の有効活用を図り、市民の皆様へのサービス向上を目指して設立されました。」とも書いてあります。公社設立の背景の一つには、当時西之表市を襲っていた財政難がありました。

 つまり、西之表市を襲った財政難が公社ができるきっかけだったともいえるわけです

財政難だけを設立の目的にしたくなかった市長

 西之表市まちづくり公社の定款には、こう書いてあります。
 (目的)
 第3条 当法人は、行政事務の支援及び地域振興のための事業を行うことにより、活力と魅力あふれる西之表市のまちづくりに寄与することを目的とする。

 そうなのです。市長は財政難を理由にコストカットだけを目的とした公社を設立することをよしとしませんでした。

 どうしても、「まちづくり」の文字、「地域振興」の文字を入れたいと考え、現在に至っています。

当時の状況と公社設立の意義

 まちづくり公社が設立された平成27年度は、西之表市にとっては、行財政改革による経費削減の時代は過ぎ、一定の余力が出てきた時代です。
 また、阪神淡路大震災を契機に公共の分野は、国や自治体だけに任せるのではなく、他の主体でも担えるのではないかといった議論も始まっていた時代でもありました。

 そういったことを背景に、社会実験的な意味も含め、公社の目的に「地域振興」の文字が含まれたことはとても意義深いことでもありました。